新人研修は会社の組織やコンセプト、業務に慣れてもらうための大切な行事です。新人に伝えるべきポイントはたくさんありますが、現在のネット社会においてITリテラシーに関するテーマを取り入れるのは大切です。この記事では新人研修時に教育係が意識すべきポイントや役立つサービスについてご紹介いたします。

1.新人研修でITリテラシーについて取り上げる時のポイント

新人研修でITリテラシーについて取り上げる時のポイント

新卒であれ中途採用であれ、新人研修に参加する人のほとんどは20代~30代の若い世代でしょう。そうなると会社側は「若い世代だからITの事は詳しいだろう」と考えてITリテラシーをあまり重要視しないかもしれません。

もちろん若い世代はインターネット隆盛期に生まれて、スマホやパソコンの操作に非常に慣れているのは確かです。中高年と比べて様々なIT用語やソフトウェアにも詳しく、SNSなどにも通じているでしょう。しかし、コンピュータ端末やネット用語をよく知っていることと、ITリテラシーレベルが高いこととは似ているようで違います。

ITリテラシーとは、ネット上でのモラルやセキュリティを強く意識していることも含まれているので、単にパソコン操作ができてネット上で情報発信ができるだけでは不十分です。実際、SNSなどを使って販促をしている企業が炎上したこともあります。ですから若い世代かどうかに関係なく、会社の名前をその両肩に背負うことになる新人社員にはITリテラシー教育が必要です。

新人研修で意識すべきポイント

新人研修でITリテラシーについて取り上げる場合は、以下のようなテーマを取り上げると良いでしょう。

・情報発信と潜在リスクについて
SNSでの炎上事件などに言及しながら、軽率な情報発信が社会からの批判を受けたり、会社の評判をがた落ちさせるリスクをはらんでいるという点を強調しましょう。また逆に、SNSを使った上手なPR成功事例も取り上げて、情報発信が諸刃の剣であることも知ってもらいましょう。

・ハードやソフトの取り扱いについて
若いからといってすべての人がパソコンやスマホ操作に慣れているとは限りません。もしかしたらネットサーフィンくらいしかできず、ソフトウェアインストールやオフィスソフトの取り扱いがほとんどできないという社員もいるかもしれません。ですからIT知識を試すテストなどを行いつつ、業務に必須あるいは役立つハードやソフトの操作を教えるようにしましょう。

・セキュリティ問題
情報漏洩が起きる理由としては、外部からの不正アクセスが大きな要因として挙げられますが、うっかりミスや軽率な判断など業務上過失で発生することもしばしばです。ですからデータの取り扱いについて絶対してはいけない事を挙げたり、報・連・相の徹底を意識するように強調すると良いでしょう。

ITリテラシー研修を外部委託するのもあり

もし自社にITリテラシーについて教育できる社員がいない場合は、ITリテラシーの研修を外部委託するという方法もあります。IT関連企業の中には法人向けの研修サービスを提供しているところもあり、例えば、以下のようなテーマについて取り上げてくれます。

  • Webアプリケーション
  • プログラム言語
  • クラウドサービス
  • ハードウェアとソフトウェア
  • インターネットの仕組みと関連技術
  • セキュリティ対策
  • ヒューマンエラーとセキュリティ脅威
ITリテラシー研修サービスの例

一例として「インターネット・アカデミーという会社があります。このアカデミーでは会社での集合研修や通学研修など様々な研修スタイルでITリテラシーやネットスキルの底上げを手伝ってくれます。経営者や役員を対象にしたプレイベートレッスンもあり、新人だけでなく既存社員にもメリットがあります。

カシオ計算機や楽天カード、日本デザインセンター、NTTコミュニケーションズなど様々な有名会社も含めた研修実績を持っているのでおすすめです。

2.まとめ

新人研修は社員のITリテラシーを高める絶好の機会です。早いうちに社員にネットの潜在リスクやメリットについて知ってもらうなら、会社のリスク回避になるとともに生産性の向上にも繋がります。外部委託という方法も積極的に活用しながら会社全体のITリテラシーレベルをアップしましょう。