「SNSに不適切な画像をアップして炎上した」というニュースをしばしば目にすることがありますよね。これは個人にだけ起きることではなく会社にも起きることがあります。「会社の社員がSNS上で会社の評判を下げるようなことを行って被害を受けた」というケースはすでに実在します。

この記事ではSNSを賢く使って会社がリスクを避けられるようにITリテラシーをどのように高める必要があるかを強調します。

1.ITリテラシーの低さとSNSの潜在リスク

ITリテラシーの低さとSNSの潜在リスク

社員のITリテラシーが低いとSNS上で思わぬリスクを被ることがあります。総務省によると近年、ソーシャルメディア上での不適切投稿によっての炎上トラブルが注目されています。Googleで「Twitter炎上」「Facebook炎上」と検索する日本人は多く、2010年頃から徐々に頻度が上昇して2013年には特に検索頻度が高まりました。実際の事例としては以下のようなものがあります。

・ディズニージャパンのTwitter問題
ウォルト・ディズニー・ジャパンは2015年8月9日にツイッター上で「なんでもない日おめでとう」という投稿をしました。しかしその日は長崎に原爆が投下された日だったため批判の声が殺到しました。結局ツイートは削除されて会社は謝罪をしました。

・楽天の不適切ツイート
楽天トラベルは公式ツイッターアカウント上であるシンガー・ソング・ライターについて「ぶさいく」というコメントをしてしまいました。結局なぜそのようなツイートが発信されたのかは謎でしたが炎上したため結局、公式アカウントからそのシンガーに対して謝罪のメッセージが寄せられました。

・すしチェーン炎上事件
回転ずしチェーン店のくら寿司ではアルバイト従業員が魚をゴミ箱にいれたあとに、再びまな板の上に戻すという動画をインスタグラム上に投稿しました。結局、動画はツイッター上でも拡散されて炎上しました。

・銀行個人情報流出事件
ある銀行行員が店に来た芸能人の個人情報を家族にもらして、娘がそれをツイートしました。「住所はざっくりと教えてもらった」とか「免許証顔写真のコピーをとってきた」などと流出についてツイートしてしまいました。

このようにSNSでの情報発信がきっかけで炎上が起きたり社会的なバッシングを受けるケースが後を絶ちません。

2.ITリテラシーアップでSNSリスクを回避しよう

ITリテラシーアップでSNSリスクを回避しよう

現在日本で人気のSNSとしてインスタグラムやツイッター、フェイスブックなどがありますが、これらのSNSのユーザーはそれぞれ数千万人もいて大きな人気を誇っています。気軽に情報を投稿・共有できるのがSNSの魅力ですが、その気軽さが原因で会社にとって不利益になる情報発信が行われてしまうこともあります。

もしITリテラシーの低い社員がいれば、会社内でのみ扱われるべき情報をむやみにネット上で公開してしまう恐れがあるため、会社は社員に対してITモラルをきちんと教育しなければいけません。

悪意のある内部犯行は別として、思慮のなさやうっかりミスで社員が会社にとって不利益なことをしてしまうケースは少なくありません。ですから定期的に社員のITリテラシーレベルをあげる対策を取る必要があります。具体的には以下のような点を意識できます。

・炎上や損害賠償について意識を共有する
他の会社で起きた問題について触れて、軽率な行動は会社に大きな被害をもたらすことになり、ひいては従業員個人の不利益につながることを強調しなければいけません。

・公私のボーダーラインの明確化
会社がパソコンやモバイル端末を貸し出している会社では、その利用を会社内にとどめるなど明確な線引きをしなければいけません。誤って会社に関する情報がSNS上に出回らないようにするためです。

・チェック体制の強化
会社がSNSなどの公式アカウントを持っている場合、SNSの担当者が何かしらの投稿をします。投稿をする前に他の社員が内容を見てモラルや配慮に欠けていない内容になっているかどうかをチェックすれば炎上を防ぎやすくなります。

3 .まとめ

ITリテラシーとSNSとの関連について見てきました。まとめるならITリテラシーが低い会社や、低い社員のいる会社はSNS上での炎上や情報漏洩などのリスクを抱えています。一方、レベルが高い会社はSNSマーケティングを成功させています。会社の安定性を築くためにはITリテラシーの底上げを社員全体を対象にして図るべきだといえます。